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the globe

cutting the moment on the globe

justice show

不正会計に端を発する巨額損失事件が大きな問題になっている。

会見が開かれると質問が飛び交う。『なぜこのような自体が起きたのか』『企業統治はどうなっていたのか』『今後の損失はさらに膨らむのか』これらの質問は、過去に起こった事実を確認する上でも、今後の同様の事象を起こさないためにも有用だと思う。

ただ、これらの質問が感情的に投げかけられることが不思議でならない。メディアは誰の怒りを代弁しているのか。株主の損失は大きいだろうが、彼らは自己責任で投資をしている。直接怒りぶつける権利はあるだろうが、メディアに代弁してもらう立場にはないと思う。従業員とすれば、なんとかよい会社に戻って欲しいと思っているだろうから、この公開裁判のような状況を喜ぶとは思えない。

結局は、この事件によって不利益を受けることのない一般人の怒りを代弁しているのだろう。過ちを犯すべきではない大企業が問題を起こした。だから糾弾したい。この嫉妬もからんでいる欲望を代弁するのが現在のメディアの役割ということなのだろう。

残念ながら、怒りからは何の学びも生まれない。怒りから覚めるのは存外早いからだ。すぐに飽きて問題から目を離してしまう。2〜3週間もすれば、この件は話題にもならなくなるだろう。

それでも従業員の生活がかかっている事実は変わらない。だから長い目で再建を見据えなければならない。そのためにわれわれが知っておくべきことは何なのか?こういったことを考えずに、メディアはこれからも不特定多数の一般人を満足させるための正義ショーを流し続けるのだろう。

そろそろわれわれ情報の受け手が知を選択できる能力を持ち、このような不毛な情報を断ち切るべきだと思う。

 

 

words from altitude of 33,000 feet

12th. Apr. 2017

BA008 Tokyo-London